さて今回から具体的な営業法に入ってまいります。
同業からのお悩み相談では集客に関する相談が一番多いです。
ちなみに2番目は同意書に関する相談です。
鍼灸あん摩師は集客で勘違いしている方も多く、技術を高めることでお客さんが増えると思っていますが違います。
技術があったところで、その技術を披露するためにはお客さんを目の前につれてくる集客力がなければ話になりません。
でも安心してください。
本気で行動するあなたを私は応援します。
これより詳しいケアマネ営業のお話に入っていきますね。
なぜケアマネ営業なのか?
ケアマネ営業の重要性は別記事でも書きましたが、念のために少し解説。
ケアマネさんは介護が必要な高齢者と介護サービス事業所と橋渡しをする役目を担っています。
つまり訪問マッサージの見込み客である高齢者をケアマネさんはたくさん抱えているということです。
ケアマネさんのいる居宅介護支援事業所に5人のケアマネさんがいれば、150人の見込み患者がいるということ。
そのためケアマネ営業にてケアマネさんと信頼関係を結ぶのが一番の成功への近道です。
また今後、ネット集客やチラシ集客を行う上でも、下地としてケアマネさんの信頼があると役立ちます
なぜなら患者さんが利用するサービスの決定にはケアマネさんが大きく関与しているから
患者さんが「生徒」ならばケアマネは「先生」のような存在です
生徒は先生の言うことが正しいと信じています
ではその先生のようなケアマネさんの信頼を得るためにはどうするか?を解説いたします。
信頼=接触回数×人柄
信頼を高める公式があります。それがタイトル通り「接触回数×人柄」です。
特にこの「接触回数」というのがとても重要になってきます。
つまり何度もケアマネさんと会うことで、ケアマネさんはしだいにこちらに対して好意をもってくれるということ。
各営業ツールを何回にも分けてケアマネさんに渡すことで「接触回数」を稼いでいくことが重要となります。
関係を構築するケアマネは1人に限定
さきほど接触回数が大事という話をしたので大丈夫と思いますが、念のためにお伝えします。
居宅介護事業所にもよりますが、1つの居宅に4人も5人もケアマネさんがいるところもあります。
それら1人1人に名刺交換などをしていたら、信頼関係が構築されるまでに時間がかかってしまいます。
人はめんどくさがりな生き物ですから、自分が訪問マッサージ業者に患者を紹介しなくても他の人がやってくれるだろうと思ってしまうのです。
このリスクを回避するためにも1つの居宅で1人のケアマネ、つまり名刺交換をした1人だけに限定するのが得策です。
人柄は見た目・話し方・マナー
接触回数×人柄の人柄ですが、表題通り
・見た目
・話し方
・マナー
の3つがみられます。
- 服にシワがないか
- 服のすそに汚れはついてないか
- 寝癖のない整えられた髪
- ヒゲの剃り残しのない顔
- きちんと整えられた爪
- 汗臭さ、口臭など体臭に気をつける
- 額が脂でテカテカに光らないようこまめに洗顔シート
- 声がボソボソしゃべりになってないか
- 話すスピードは早すぎてないか
- くだけた言葉使いになってないか
- 相手の忙しいアピールに気づけているか
最低限、上記の項目は営業前にはチェックしておきましょう。
人は見た目で判断されてしまいます。これは心理学的にも証明されていますので、よく身だしなみはみておきましょう。
電話より対面で!
顔を合わせなければケアマネさんはあなたのことを簡単に忘れてしまうので、会えなかったら出直して「対面」するようにしましょう。
そのため数ある営業マンの中でも自分を覚えてもらうためには、「対面」であることが非常に重要になります。
しかし前回の心構えの記事でも書きましたが、ケアマネさんはあなたの話を聞きたいなんて思っていません。
あなただって仕事中にあらわれた畑違いのサービス事業所の営業マンの話をすんなり聞きたいとはなりませんよね?
そのためケアマネさんの心理を理解しておく必要があります。
ケアマネの心理
ケアマネさんには3つの心理があります。
あなたの話を聞きたくない
ただでさえ忙しいケアマネさん。
仕事中に立ち代わりくる営業マンの話を聞きたいとは思っていません。
訪問マッサージのサービスにつなげたところでケアマネにお金が入るわけじゃありません
ケアマネさんがあなたに患者さんを依頼してくれるのは完全に善意からです
そのため基本は営業ツールを渡したらすぐ帰る、が基本となります。
そもそもあなたを信用してない
上の項目でも書きましたが、あなたは数ある営業マンのうちの1人でしかありません。
こちらがそのケアマネと何度もあって信頼関係が結べていると思っても、相手はそれほど信用してないかもしれません。
信頼してもらえなければ依頼をもらうことはできません。
ポッとでのあなたを全面的に信用してくれるなんてことはありません。
なので「接触回数」による信頼関係を構築することがとても重要になります。
だから紹介なんてしたくない
家族をよく知らない人間に任せることは「恐怖」でしかないので、すぐに紹介がなくても仕方がないこと。
地道にコツコツと接触回数を増やし、当然人柄も意識しならが、信頼関係の構築に努めていきましょう。
コミュニティ営業
コミュニティとは?
訪問マッサージ対象者である高齢者のかたとつながりがあるのはケアマネさんだけではありません。
コミュニティ例としては
- 医介塾
→医療介護福祉の方たちの勉強の場 - ケアカフェ
→医療介護福祉の方たちの情報交換の場 - 認知症カフェ
→介護事業所の認知症の情報提供の場 - 認知症サポーター講座
→ここでもらえるオレンジリングは名札につけておきたい! - 地域の教室
→詩吟教室、俳句教室、投げ縄教室、体操教室など - 地域活動
→ボランティア活動、清掃活動など
上記は一例ですが、このようなコミュニティには多くの医療介護関係者が集まってきます。
こうした場にはケアマネさんはもちろん
- 介護施設の施設長
- 社会福祉協議会
- 民生委員
- 自治会の会長
- 市議会議員
など地域の有力者も集まります。
こうした地域の有力者とつながりがあると、まわりからも一目置かれる存在となり、ライバルをゴボウ抜きできることも!
やはり集客を安定化するためには目立つ必要があります。
コミュニティ営業を勧める理由
営業法は大きく
- ケアマネ営業
- コミュニティ営業
- ネット営業
- その他
におおきく大別されます。
もちろんケアマネ営業をないがしろにしていいという意味ではないですからね!
なぜならコミュニティはなんらかの「目的」があって集まっているため、初対面のかたでも自然と会話がしやすいです。
初対面が営業の時だと「忙しいから来ないで!」と塩対応されることもありますが、コミュニティ営業ではそれがありません!
例えば医介塾のような勉強会であれば、学びという共通の話題で会話が進めるため信頼関係の構築が早いです。
またこうしたコミュニティに顔を出す人はだいたい決まっているので勉強会で再び出くわすこともよくあり、仲良くなりやすいですね。
コミュニティの見つけ方
よく受ける質問として「どこに行けばそのコミュニティの情報を知れますか?」というもの。
最近のコミュニティはFacebookで宣伝していることがとても多くなりました。
最近のFacebookは40~50代の人たちの利用層がとても多く、
コミュニティやイベントの参加申し込みもFacebookから、というのも一般的になりました。
なのでFacebookで医療介護系のコミュニティを検索して、自分の地域に近いものに参加してみましょう。
医介塾なんかはもっぱらFacebookで募集していますね。
他にコミュニティの見つけ方として、地域包括支援センターで情報をもらう手段があります。
地域包括支援センターにもケアマネさんがいます。
ただ地域包括は要支援の人を対象としているので集客という意味では弱いです。
しかし地域包括支援センターの役目は地域でケアカフェを開催したり、認知症サポーター講座を開いたりと多岐にわたります。
なので地域包括にはそういったイベント情報をチェックする目的でここのケアマネさんと仲良くなっておくのが良いです。
その他にもケアマネ営業を行うなかでそういったイベントがないか聞くのも手。
あとは施設に営業いった際にイベント告知ポスターがないかチェックする方法もありますね。
コミュニティ営業の注意点
前述の通り、コミュニティはなんらかの目的(勉強や情報交換など)がある集まりであり営業するための場ではありません。
そのためコミュニティで積極的な営業活動はむしろ場の雰囲気を悪くしてしまうため、絶対に行わないようにしましょう。
地域によっては積極的な営業活動をしてしまった訪問マッサージ業者がいたために、
訪問マッサージ業者のコミュニティへの参加申し込みを嫌がる地域もでてきています。
あくまでもコミュニティの目的に沿って参加するようにしてください。
なのでコミュニティでは名刺交換も相手から求められない限り、こちらからはしません。
(※コミュニティによっては地域連携の意味を込めて積極的な名刺交換を推奨している場合もあるのでケースバイケース)
基本は絶対に売り込まず、「あなたは何をしている人なの?」と聞かれたら、「あぁマッサージをやってるものです」くらいの返答ですね。
コミュニティ営業後の流れ
コミュニティに参加し同席した介護関係者と名刺交換をしたならば、その方達にお礼のおハガキを出しましょう。
仮に名刺交換がなくても挨拶した時に事業所名と名前をメモしておけば、宛名はカタカナでもハガキは送れますよね。
文面としては
「先日は○○(イベント名)で大変お世話になりました。○○様のお話しは非常に勉強になり、私の勉強不足を痛感いたしました。ぜひ○○様のお話しをまた聞かせてください!私も地域連携にますます努めてまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。」
みたいな感じ。
その方が相手も「こいつはよく聞いているな。勉強しているな。」と、とても好印象に思ってくれます。
今時、ハガキでお礼を述べる人はだいぶ少ないので、この手法はとても効果的に働きます。
勉強会にでてくる介護関係者は意識が高いかたが多いので、すでに訪問マッサージについてはご存知なことが多いです。
そのためハガキを出したあとは月1程度でニュースレターを届ける程度のフォローで大丈夫です。
次の記事で解説していくケアマネ営業でもそうですが、基本は売り込まず、接触だけを繰り返していく地道な作業です。
特別な営業スキルなど必要ありませんし、必要なのはあなたの行動力だけです。
総括・まとめ
さて今回は営業を行ううえで非常に重要な考え方およびコミュニティ営業について解説してきました。
おさらいすると大切なのは
「売り込みをしない」
「接触回数を増やす」
ということです。
相手がこちらと会うことに負担だと思われたら終わりです。
そもそも鍼灸あん摩師は営業スキルなど持ち合わせていませんから、余計なことはしゃべらずにコツコツと行動しましょう。
次回に具体的なケアマネ営業法について解説していきます。
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